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杀意的定时炸弹北阿尔卑斯涸沢山杀人事件(日文版)-第14章

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出発してから、ここまでで出会った登山者は一人もいない。共に罚Ц撙味牼を目指すル趣扦ⅳ毪摔忾vわらず、上高地、新罚Ц撙绕鸬悚悿胜毪坤堡恰ⅳ长欷郅嗓蓼扦瞬瞍ⅳ毪趣纤激铯胜盲俊¥长欷⒛妞松细叩丐椁坤盲郡椤⑺耍à窑龋─瘸龌幛铯胜い瑜Δ摔工胧陇畏饯yしい。これなら、このル趣蛏钌饯人{沢が歩いたとしても、他人に見られた可能性はとても低かった事だろう。

 午前11時過ぎ、重太郎橋に着く。「重太郎橋」なんて言うと、さぞや立派な橋が架(か)かっていると思われるかも知れないが、実際には角材を番線で束(たば)ねたものが白出沢の流れの上に渡されているだけだ。しかも、大雨の時や雪解けで沢の水量が多い時には橋は水没。ここを渡るのが困難になると言うのだから恐れ入る。幸い、ここ数日晴天続きで、雪解けの時期でも無い事から、沢の水量はそれ程でも無い。何の苦も無く渡れたのはいいが、一難去って又一難。橋の次は回廊だ。左側は垂直な岸壁、右側は切り立った断崖。幅1メ去氤踏蜗沥せ乩趣瑫氦Aくのだが、所々に設置された標識には、「落石注意、速(すみ)やかに通過せよ」等と書かれている。実際、比較的新しい崩落跡にも遭遇した。ここではゆっくり休む事すら出来ない。腰を下(お)ろして休みたいのは山々だが、先へと進む。

 回廊を抜け樹林帯の急登(きゅうとう)を進む。次第に沢の流れる音も遠ざかり、突然、見渡す限り一面のガレ場が目の前に現れた。横には、いつ頃、うち捨てられたのかも分からない朽(く)ち果(は)てた小屋がポツンとある。腕時計に目をやれば、正午はとうに過ぎている。荷継小屋跡へと到着したのだ。

 深山荘で用意してもらった弁当を食べ終わった俺は、ル劝改诎澶虼_認する。なるほど、涸沢岳の南西尾根を挟んで左右に似たような二つのガレ場が稜線へ向かって続いている。罚Ц咴郎角Pの建つ白出のコルへは右奥の白出沢のガレ場を登らなくてはならないが、ここへ初めて来た者にとっては、左手前の荷継沢のガレ場を登りたくなる道理も良く分かる。ル劝改诎澶瑹oければ、恐らく俺ですら何も考えずに、手前の荷継沢を登るだろう。ましてや、案内板に細工がされていたとすれば尚更(なおさら)の事だ。とは言え、今日は白出のコルへ向かうのが目的では無い。耍麤gの滑落遺体が発見された涸沢岳沢へと向かわねばならないのだ。

 荷継沢を登り始めて、そろそろ1時間。右側に別のガレ場が現れた。荷継沢自体、一般の登山ル趣扦蠠oいから、周囲を見渡してもル劝改诎宓取ⅳ嗓长摔庖姷堡郡椁胜ぁH·瓿訾筏康貒恧蛞姢欷小ⅳ嗓Δ浃椁长欷詻g岳沢のようだ。俺はこのガレ場を登る事にした。

 涸沢岳沢を登る事、2時間。見上げれば罚Ц撙味牼と正面に一つのピ姢à搿?证椁稀ⅳⅳ欷詻g岳なのだろう。更に14分ほど登ると、ガレ場に赤いペンキで何やらマ螗挨丹欷皮い搿=钉い皮撙毪取ⅰ浮痢褂·取200X。10。11」と日付が書かれている。

「ここだ!」

 遂に蓿曜扭い俊¥长长怂{沢の滑落遺体が横たわっていたのだ。暫く周囲をうろついてはみたが、遺体発見から既に10日。警察の実況見分も終了し、事故死として処理されてしまった後(あと)の事だ。現場には何も残っていない。そこで俺は更に先へと進み、何とか涸沢岳頂上から伸びる支稜の一つへと登り詰めた。

「耍麤gと深山がこのガレ場を通ったとすれば、よくも登ったものだ???」

 一般の登山ル趣扦蠠oいのだから、全く整備等されていない。ル劝改诎澶夂韦鉄oく、ここまで上がるには勘を頼りにせざるを得なかった筈だ。

 俺は休憩がてら周囲を見渡してみる。南には涸沢岳頂上から続く南西尾根が伸び、罚Ц咴郎角Pからは死角になっている。北には鳥も通(かよ)わぬと称される大岸壁、滝谷(たきだに)へと合流する幾つもの沢筋が深く刻まれ、人の侵入を頑(かたく)なに拒(こば)んでいる。更に枺悉妊预à小⒑詻g槍をはじめとする険(けわ)しい岩稜(がんりょう)帯が幾重(いくえ)にも連(つら)なり、往来(いきき)する登山者にしてみれば、とても余所見(よそみ)等している暇は無い。とすると、深山にとって耍麤gに危害を加えるには、ここは最高の場所だったに摺い胜ぁ?证椁⑸钌饯舷趣摔长沃Ф牑剞{り着き、下から続いて上がって来た耍麤gを稜線に登り詰める直前で突き飛ばし、ガレ場へと滑落させたのだろう。あとは耍麤gが落ちた場所まで再び下(くだ)り、身動き出来ないでいる耍麤gの後頭部を岩へと打ち付けトドメを刺せば、稜線から滑落し斜面の岩に頭を強打しての事故死にしか見えない。場所が場所だけに目撃者の心配も無い。耍麤gの絶命を確認した深山は、その儘、涸沢岳沢から荷継沢を下(くだ)り、あらかじめ荷継小屋跡で細工しておいたル劝改诎澶蛟藨筏菩路'高へと下山。仱盲皮孔苑证诬嚖菛|京へと戻れば、週明けの翌日、何食(く)わぬ顔で出社出来た筈だ。

第11章 最後に残されたトリック

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 午後5時、俺は涸沢岳頂上を越え、標高2996メ去搿壮訾违偿毪私à姆'高岳山荘へと着いた。本当は小山のいる北罚Ц咝∥荬蓼切肖郡盲郡韦坤r間的にそれは無理だ。今夜は、ここを宿にしよう。

 罚Ц咴郎角Pは罚Ц哌B峰の十字路的存在だ。山荘を中心に南北を罚Ц哌B峰の主稜線が走り、北は涸沢岳、北罚Ц咴馈⒈饱ⅴ毳抓褂惺侮撀贰⒋螗欹氓趣蚪Uて槍ヶ岳へと至り、南は富士山、北岳に次ぐ日本第3位の高峰、標高3190メ去毪伟路'高岳が罚Ц撙蚊酥鳏趣筏坡枺à饯樱─ā⒏摔锨胺'高岳や、日本でも屈指の難易度を誇るジャンダルムから西罚Ц咴坤丐慰k走路が続く。一方、枺膝顶ぅ匹螗哎椹‘トの岩稜から涸沢を経て上高地へ、西は白出沢から西俣林道を経て新罚Ц撙丐戎沥搿I角Pの窓からは、遠く枺衰豫楗撺昆毪食D钤溃à袱绀Δ亭螭坤保⑽鳏摔巷w騨の名峰、笠ヶ岳(かさがたけ)の雄姿を拝す。ロケ伐绁蟮膜摔险俗罡撙馈

 夕食を終え消灯までの暫しの時間、岳人(がくじん)達が薪(まき)スト证驀欷螭巧秸劻x(やまだんぎ)に花を咲かせている。その同じ山、しかも目と鼻の先で、ほんの10日前、人一人が殺されたのかも知れない等と一体誰が想像するだろうか? 俺は彼らを見ながら、眩jな思いで一杯だった。

 10月22日、木曜日── 。

 俺は朝食を済ませると、再び涸沢岳へと向かった。今日は新罚Ц撙丐认拢à溃─朐Uだから、本当は罚Ц咴郎角Pから、その儘、白出沢のガレ場を下ればいいのだが、昨日、稜線へと取り付いた涸沢岳の支稜を起点に、新罚Ц撙蓼扦嗡獣r間を実測しようと考えたのだ。

 午前7時に涸沢岳の支稜をスタ趣筏啤⑿路'高へ下山したのは午後1時過ぎ。およそ6時間だ。耍麤gを殺した深山が現場をいつ頃立ち去ったのかは分からないが、夜の闇に包まれた中での行動になった事だけは間摺い胜ぁ5比弧ⅴ廿氓丧楗ぅ趣嫌靡猡筏皮い抗Qだ。それに、6時間かかったとは言え、白出沢出合から新罚Ц撙蓼扦1時間半は緩慢(かんまん)な林道歩きだ。白出沢出合まで無事下(お)りる事が出来れば、あとは何とでもなる。夜間の行動とは言え、人一人を殺す事に比べれば造作(ぞうさ)も無かっただろう。これで、10月11日の謎も解けた。しかし、それでも越えねばならない最後のトリックがまだ残されている。それをどうやって突き崩していくか???

 新罚Ц撺啸攻咯‘
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